フランス人が東京で考えた。-働き方・休み方-

フランス語会話学校エコールサンパのスタッフがライフスタイル、日本での生活を通して考えたことを、サンパに(sympa: 好意的に)本音で語ります。

フランスから来る友人に東京を案内する

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近々フランスから来る知り合いに東京を案内する。そんな人からよくアドバイスを求められます。どんな場所に連れていってあげると喜ばれるか。即答するのは難しい質問です。その人の好み抜きで語るのは。

 

しかしほとんどのフランス人(または外国人)観光客が東京と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、渋谷や新宿の大都市のイメージです。近代的で夜も明るく人でいっぱい。私も日本に来る前はそんな印象を抱いていました。実際の東京は、もっとずっと複雑だと知ったのは、ずいぶんたってからのことでした。それはいい意味での驚きでした。最先端エリアがある一方、モダンな建築物のあいだに木造の家が並んでいたり、フランスなら絶対にない建物があったり。当時はそんな街の一角を探し歩いて楽しんでいました。

 

友人に東京を案内するなら、こうした場所に行きます。数日滞在するだけの典型的な旅行者なら、絶対に知らないような東京を見せに。

 

1日目

まずは代々木駅から明治神宮へ。都心の真ん中にありながら、散歩にぴったりな森なんて、気がきいていると思います。混沌とした街のすぐ側に広々とした緑地。いかにも東京らしい景色です。明治周辺の森を散歩したら、原宿駅周辺へ。先程の森の中とは対照的な景色が目前に広がります。このコントラストが面白いのです。逆にフランスの街は、どこもかしこも均一的で同じような建物ばかりですから。

 

原宿エリアを通って台湾カフェのタピオカティーでひと休み。日本的とは言えませんがオリジナリティーがあるし、なにより美味しいのです。そこから次は表参道エリアを歩いて、街ゆく人々を観察します。街の人々の嗜好や関心を知るのは、楽しいことです。表参道の街はフランス人が想像する、いわゆる日本らしい景色とは、ほど遠いところです。言ってしまえば、世界中どこにでもあるブティックだらけです。でも私達の関心は街並みでなく、人。道行く人々のファッションをチェックするには、もってこいの場所です。さまざまなスタイルの人々とすれ違います。ファッションの中心といえばフランス、と日本の人は思っているようですが、フランス人にとっては様々なスタイルに身を包んだ東京の人々は衝撃です。制約にとらわれず、好きなものを選び、装い、楽しんでいるように見えます。見ているほうも楽しい気分になります。

 

国連大学にたどり着いたら、そこから坂を下って渋谷方面へ。日本びいきのフランス人にとって、渋谷といえば映画『ロスト・イン・トランスレーション』。ヒロインが渋谷のスクランブル交差点にたたずむシーンを、真っ先に思い浮かべます。写真好きにとって、ここは絶好の撮影スポットです。

 

そのあとは渋谷を出て夜ごはんを食べに、別の街へ向かいます。渋谷周辺の日本的なお店には疎いですし、いかにも観光客の街という感じがします。一方、友人が求めるのはツーリスト向けでなく本場の味。となると選択肢は2つ。東横線で2駅め、中目黒の居酒屋。オリジナリティーあふれる場所に思えることでしょう。お店の雰囲気が解放的で、とてもリラックスできます。

もうひとつは田園都市線で2駅目の三軒茶屋。以前住んでいたので、愛着のある街です。「三角地帯」と呼ばれるエリアに、良いレストランや居酒屋、バーがたくさんあります。最近はずいぶんと様変わりして、なくなってしまったお店もありますが、いいお店も数えきれないほど残っています。なかでも「赤鬼」はとても美味しい日本酒が飲めるお店です。(事前に予約がお勧めです)

 

2日目

たくさんの発見に満ちた1日目を終え、日本酒もたっぷり味わい、翌朝は彼らも少々お疲れ気味。大半のフランス人にとって日本酒はまだ馴染みのないものですから。1杯飲んだらお水も飲んで、という飲み方を知らない限り、翌日に残ります。

 

そんなわけで、この日は別の街で、ゆっくりペースで過ごします。
ランチの時間に下北沢で待ち合わせ。お昼ごはんを食べた後は散歩して、井の頭線で吉祥寺へ。ぶらぶら街を歩いて井の頭公園を散歩したら、できれば予約を入れてジブリ美術館へ。夜は中央線で高円寺へ向かいます。ここにはありとあらゆるレストランや飲み屋があります。特に秋のお祭りシーズンは最高。ここも写真撮影にうってつけの街です。軽く飲みに行くのにぴったりの立ち飲み屋や屋台、ガード下の焼き鳥屋もあります。

 

3日目

ちょっと田舎へ遠出して鎌倉へ行きます。
まずはお寺をめぐってから、海の方へ。
海を見ながらリラックスして、海沿いのカフェへ向かいます。

 

4日目

東京の今がよく分かるスポットをめぐった後は、まだ知られていない町をめぐります。この日は柴又。なぜかって?東京に来たばかりの頃住んでいたところですし、昔の東京、キッチュな雰囲気のある町といえば、私にとっては、ここなのです。歩行者専用道路には伝統的なお菓子の店や古い店が並びます。その先をすすむとお寺があります。

 

余裕があれば、そこから秋葉原へ。典型的な観光スポットですが、フランス人旅行者にとって外せません。電気屋インパクトがあるだけでなく、掘り出し物が見つかる街。あるいは浅草まで足をのばすこともあります。



これが私のコースの一例です。ポイントは東京の伝統的な面と、モダンな側面の両方が見られるところ。「クールジャパン」が感じられる場所を案内してあげることです。

 

あなたらしいセンスをにじませるなら、観光スポットでなく、東京住民が今注目しているエリアに連れていってあげるのがお勧めです。それもあなたが好きな街、よく知っているところ、その街とあなたのストーリーがある。そんなところがいいと思います。

(Laurent F)

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