フランス人が東京で考えた。-働き方・休み方-

フランス語会話学校エコールサンパのスタッフがライフスタイル、日本での生活を通して考えたことを、サンパに(sympa: 好意的に)本音で語ります。

フランスでの学生時代からこの仕事に就くまで

f:id:ecolesympa:20180504183649j:plain

「将来は何がしたい?」フランスにいた頃、周囲からよく尋ねられました。簡単には応えられない質問です。聞かれる側はまだほんの中学生です。人生の終わりまで続ける仕事を、将来を、明日どうなるかも知らない身で、選ぶ。どうしたらその選択に自信が持てるんでしょう?どうしたら後悔しないでいられるいんでしょう?

 

もっと小さい頃は美容師やテニスのコーチが夢でした。とはいえ、しょせん子供の夢です。その経験は一度もありません。

 

中学時代はブラックホールにいるようでした。どんな仕事を選んだらいいのか全く分からず、自分のビジョンを少しでもクリアにしようと、アドバイザーの元をたずねました。

フランスでは 中学、あるいは高校卒業前に、進路アドバイザーのサポートが受けられます。どの高校、どの大学に進学すべきか、将来のためにどんな勉強をしておくべきか。良い選択ができるよう、彼らが導いてくれるのです。

 

悩みに悩みました。自分にはどんな仕事が合っているのか、どの方面で自分が役立つか、分かりませんでした。しかし当時は先生になろうとは全く考えていませんでした!両親には強く勧められたのですが。(笑)

 

一般的には、自分の情熱や能力、特性、性格、どういう環境が向いているか、さまざまなことを考慮して、道を選択します。夢を実現させようとする場合もあるでしょう。しかし実際のところ、一つの職業を生涯まっとうするケースは、珍しくなりつつあります。人生には様々ことが起こりますから、職業生活の変化も当然あり得ます。

 

高校生になると、生物学と自然科学に関心を持ち、ゆくゆくは火山学者になりたいと考えました。後に化学で良い成績を修めるようになり、将来は警察で科学(化学)捜査に携わる人になりたいと考えるようになりました。残念ながら、これらの職業に必要な学位をとるには相当高い学費が必要で、険しい道のりが予想されていました。経済的な理由と家庭環境の理由から、諦めねばなりませんでした。

 

化学を専攻したことで開けた、もうひとつの選択肢が、研究職でした。学位を修め、CDI(無期限雇用契約)という、喜ばしい待遇で働くことになりました。長く働けることは確実ですし、定年まで勤めあげることだって可能です。しかしこの頃、私には大きな夢がありました。日本に行くこと。未知の文化にふれて、全く違う生活様式を体験することを夢見ていました。

 

後に私はその仕事をやめ、リスクを負って来日し、日本で仕事を探しました。化学者から一転、一時的にウェートレスになったのです。ものすごい変化でしたが、多くを学びました。それまでになかったスキルも磨きました。しかし長く続けて極めようとは思いませんでした。この先挑戦したい仕事について考えました。自分がずっと否定してきた職業、そう、教師です。あらゆる方面から考え尽くし、挑戦しよう、という結論に達しました。こうしてエコールサンパでフランス語を教えることになりました。

 

フランスでも日本でも、道を変えることは驚きに値します。にもかかわらず、多くのフランス人が挑戦します。子供の頃に考えた道が良い選択ではなかった。職場環境が自分に合わなかった。会社の雰囲気が重苦しかった(悪かった)などが理由です。

 

私には一生涯の選択はできません。人生は一度きりです。私は様々な分野で違う仕事をとおして経験を積みたいのです。定年までずっと同じ仕事を続けたいとは思いません。それよりも自分を成長させ、新しいスキルを磨き、限界を見てみたいと思っています。そして最後に自分の選択が良かったのかかが分かればいいと思っています。

 

これまでに経験した職業は、書店員、ベビーシッター、バイヤーアシスタント、研究者、ウェートレス、先生・・・。

 

人は生き生きと成長し、同僚からの支持され、目の前の仕事に全力を注ぎ、満足いく結果が得られた時、自分にあった道と使命を見つけたことに気づきます。そこにたどり着くまでは、たとえ自信が持てなくても、「きっとできる」と絶えず自分を励まさなければなりません。やれることを全て試す前に、絶対に投げ出してはいけません。やる気と野心は、私にとって、職業的に成功するためのモーターです。

 

先生という仕事は、決して楽な仕事ではありません。しかしひとつ確実に言えるのは、毎日を豊かにしてくれる、面白い職業だということです!

 

再チャレンジしたいと思っている人のために。今も私は教師です。また仕事を変えようとは思っていません。ええ、確かにさっき言ったことと、ちょっと矛盾しています。しかしこの仕事は「昨日と同じ毎日」とは程遠く、日々何かしら新しい学びがあります。今のところ、私は満足です。

 

あなたはどうですか?あなたにとって理想の仕事は?どうやってそれを見つけましたか?

(Davina S)

スタッフ紹介ページを見る