フランス人が東京で考えた。-働き方・休み方-

フランス語会話学校エコールサンパのスタッフがライフスタイル、日本での生活を通して考えたことを、サンパに(sympa: 好意的に)本音で語ります。

 日本とフランスの学生生活

f:id:ecolesympa:20180622123244j:plain

どの大学に行くべきか。様々な点から考えました。場所、科目、学力。バカロレア取得後の進路は、大学で薬品や化粧品分野の化学研究の道へと考えていました。候補は3つありました。ナント、トゥール、カン。最初の2つは住んでいる街(シェルブール)から遠かったので、カンの大学を選びました。

 

高校を卒業してから、大学、正確に言うとIUT(技術教育機関)で3年間学びました。その後あと2年間勉強して修士を取得という選択肢もありましたが、早く仕事に就くほうを選びました。勉強好きではなかったので(笑)

 

学生時代に勉強以外に打ち込んだことは、テニスです。小学校から高校卒業まで15年続けました。残念ながら大学進学に進学するときに、やめてしまいましたが。

若者はエネルギーを持て余しています!子供だってそうです。勉強へのプレッシャーから自由になり、自分自身を解放できる活動が必要です!両親に何かやるように勧められ、それでテニスを始めました。週1回、時には週2回行きました。小学生の頃は、これに加えてモダンダンスもやっていました。中学生の頃はUNSS(学生スポーツ連合)に入りました。これは中高生のスポーツ団体で、試合などもあります。水曜の午後はハンドボールと水泳を やり、ロッククライミングとボートレースにも挑戦しました。

高校・大学時代は芸術的・知的活動に傾倒していました。漫画をたくさん読み、絵を描き始めました。アジアの音楽が大好きで、その頃の音楽に関する記事をサイトに書いていました。自分のブログではCD批評やコンサートレビューに関する内容を、フランス語で、時には英語で書いていました。コンサート会場で写真も撮りました。さらに翻訳も。日本語や英語をフランス語にしたり、フランス語の記事を英訳しました。

 

大学在学中は様々な活動を楽しみましたが、学業以外のことを勉強したり資格を取ったりすることは、ありませんでした。時間もお金もなかったからです。写真を本格的に学びたいとは思っていましたが、費用が高額でした。

 

日本の大学生は、在学中に就職活動や就職に有利な資格取得にいそしむそうですが、フランスでは全く事情が違います!日本のようなしくみがフランスにもあれば良かったのにと思います。フランスの大学は、職を探す学生のために何もしてくれません。セミナーもありません。最終学年に企業研修があり、これが就職につながる唯一のツテです。受け入れ先の企業が研修生の仕事に満足し、かつ人手が不足していれば、研修後に雇用解約を結ぶことができます。私もこのケースでした!最終学年は企業研修が必修で、1ヶ月大学で勉強し、翌月は企業で働く、その翌月は大学、という生活を送りました。そして学士取得後、その企業が私を雇ってくれました。

 

しかし残念なことにその半年後、契約更新できませんでした。Pôle Emploi(フランス版ハローワーク的機関)に登録し、失業手当を受け取りながら、仕事を探しました。半年間の失業生活でした。派遣で小さな仕事もしました。そして再就職先が見つかり、今度はCDI(終身雇用契約)で働くことになりました。

 

フランスでは失業期間が長くなる人もたくさんいます。仕事が見つからなくて、大学で専攻したこと縁のない仕事に就く人もいます。申し文のないディプロムと、高度な技能や知識を証明する書類があっても、良い仕事に就けるとは限りません。企業が求めるのは職業経験です。これがディプロム以上の価値をもつこともあります!

 

日本の教育システムや養成方法と、ヨーロッパのそれとは全く違います。私達の国では、学生は教育によって、教養、想像力、批判精神を養います。実際に小学校から大学までの間、あらゆる研究の成果を文章にします。自力で情報を集め、それらと自分の知識をたよりに、テキストをまとめなくてはなりません。これが楽しいという生徒はほとんどいないと思います。しかしずっと後になって、こうした経験が役立っていることに気づきます。書く力とコミュニケーション力。これらのおかげで様々な扉が開けます。私はシャイで研究発表が大の苦手でした。人前で話すことは恐怖でした。しかしそのおかげで今があります。今は人前で話すことにストレスを感じていません。その証拠に私は先生になり、生徒さんとの交流し、そのおかげで文化的なことを学べる環境に恵まれています。

日本の皆さんへアドバイスするとしたら、次のようなことです。興味のあることを見つけたら自分を開いて。そのテーマに関する記事を読んだり、情報をもっと集めます。今はインターネットのおかげで簡単に情報を探せます。交流したい人との出会いもあります。好きなことをシェアして下さい。なぜそれが好きなのか、人に伝え、周囲にすすめてみて下さい。

身近で手軽なことから始めるなら、Instagramに土地の名前と、そこの名物料理の写真をアップ。またはブログで旅行記をシェアしたり、最近見た映画の批評、なんていうのもいいと思います。あなたが世界に向かって自分を開いたら、世界があなたに向かって、広がってきます!

(Davina S)