一番お金をかけたいところ
フランスにこんな諺があります。“il faut manger pour vivre, et non pas vivre pour manger”(人は生きるために食べるのであって、食べるために生きるのではない。)
知っていますか?
つまり食事に時間を費やしてはならない、ということです。これを言った哲学者の人生が、どれだけ知恵に満ちたものであっても、私はこの言葉に忠実に生きられません。そう、お察しのとおり、私はgourmand(食べることが大好き)なのです!フランスにいようと日本にいようと、食事にはケチケチしたくないのです。
旅行先では観光名所を訪ね、美しい景色を見る以上に、土地の名物料理を味わうことに喜びを感じます。ここ東京での生活も、外出の予定があればほぼ必ず、美味しいお店の発掘というイベントを組み込んでいます。フランス語でこれをを、les petits plaisirs de la vie(人生の小さな楽しみ)と言い表します。私達は日常生活の中で、至福の瞬間を見つけることができます。美味しい料理は、陰鬱な1日を楽しいひとときに変えてくれると思います。
食材に関しても、多少高くても質の良いもの(ビオ製品など)を選びます。これは単純に喜びのためだけでなく、健康のためでもあります。先ほどの諺を借りるなら "il faut bien manger pour bien vivre."(人はよく生きるためによく食べる)。これが私の考えです。
おさえたい出費は?
思いきって白状しましょう。私は節約が下手です。でも経済的に厳しい状況であれば、真っ先に外出を控え、洋服やガジェットへの出費を押さえると思います。
外出に関してば、フランスにいた頃ほど映画館へ行かなくなりました。映画は好きですが、日本はちょっと高いと思います。服も新しいのを買うのは大好きですが、優先順位はさほど高くありません。私にとってガジェットといえば、スマートフォンやパソコンなどを指します。毎日使うものですが、やりたいことができる機能が備わっていれば、最新モデルでなくても構いません。
旅行なら交通費と宿泊費を節約します。時間に余裕があれば、バスやローカル電車で安く抑えます。日本では「青春18きっぷ」をたくさん利用しました。弘前-新潟、東京-徳島、新潟-熊本。安く旅行できるだけでなく、美しい風景を楽しんだり、小さな駅の絵のような景色を発見して、別な方法で日本を発見する手段でもあります。
宿泊先はゲストハウスやカプセルホテルでも構いません。そこで浮いたお金を、様々なところを訪ね歩き、存分に美味しいものを食べるために使います。
(Patrick G)